2001/07/01
うぅ、あづい・・・ぶっ飛ぶほど「あづい!」
前日の天気予想では32度まで上がるとの事だったけれど、実際は・・・
「36度だとぉ・・・」
死ぬ。
こんなときにエアコンが動かないなんて・・・さっさとなんとかしないと、ホントに暑くて車に乗りたくなくなってしまう。(^_^;)
先週、R12→R134a転換キットを購入して、真空引きを含め、具体的な作業はガレージVisionにおまかせしようかと思っていたのだけれど・・・真空ポンプが使えるようになるのが7月末だという事で考えてしまった。とても暑いのだ、と1ヶ月もとても待てない。
#Vision経由、他業者という選択肢ももちろんあるのだけれど、それだと1日で終わらないしねぇ・・・越谷の2往復はちょっとキツい。
#それに、本間さんなら信用できるけど、会った事もない業者さんの作業だと、ちょっと心配でもある。
で、悩みまくってたら、極楽とんぼさんとこのメーリングリストで、すずき@430さんが「知り合いの電装屋さんから真空ポンプが借りれたんですが、どうですか?」と、なんともありがたいお言葉!感謝感激で御座います。m(_"_)m
さて、真空ポンプが使えるという事は、真空引きができるって事で、ガスチャージも自分でやれば工賃は0円ッスね。
#その代わり、足りない機材は揃えないといけないけど・・・(^_^;)
手元にあるのは、
・転換キット(注入ホース&R134a用クイックバルブへの変換コネクタ付き)
・R12用チャージホース
・R12用サービス缶バルブ(今回必要ない(^_^;))
これだけ。
足りないのは、
・R134aサービス缶
・真空引き後のオイルチャージ缶
エアコン関係元プロでもあり、去年夏の北海道旅行でお世話になったシャマルのsatoさんからの御助言で、リキッドタンクもこの際交換した方が良いとの事で、コレも足りない物・・・か、
純正品は、コーンズに電話してみたら34600円との事・・・う〜む、あいかわらず高い。
こんなんどうせ乾燥剤が入ってるだけでしょ?国産なら1万もしない・・・サイズとネジ系が合えば、交換できるでしょ・・・
というわけで、Webで検索かけまくってみると、やっぱ同じような事を考える方はいらっしゃいますね。
シトロエンBX系のサイトでいくつか見つける事ができました。
いずれも、FUJI KOKI製のリキッドタンクに交換されてます。お値段は7500円なり。写真で見る限り、タンク径、全長、ガス出入口の位置、圧力センサーの端子数。いずれも申し分ないように思える。
#肝心の「ネジ」が合うかどうかは未確認なんだけど。(^_^;)
で、オイル交換でいつもお世話になっている水口電装で部品として取れるかどうか問い合わせてもたったのだけれど・・・昨日電話があって「だめだった」と・・・(-_-;)
さらに、タウンページを見て近所の電装屋に電話しまくってみたけど、やはりどこもダメだった。(-_-;)
参ったぞこりゃ。平日になったらメーカーに直接問い合わせてみるしかないな・・・
とりあえずリキッドタンクの事は忘れて足りない物を揃える為に「サンケン」へ。
朝一番で行ったので、道の空いてる事空いてる事。15分で着いた。(^_^;)
早速「R134a用オイルチャージ(2000円程)」と「R134aサービス缶(500円/200g缶)」を購入。
R134aサービス缶が500円というのはちょっと高いのだけれど・・・なんかまわりに売ってないのよねぇ。で、サンケンに電話して相談してみると、手持ちの在庫を売ってもイイとの話だったので500円で売ってもらう事にしたのだった。
さて、家に帰って、確認してみると・・・
「うがっ!なんてこったい、サービス缶のネジ径が大きい・・・」
転換キットには、注入用のサービス缶バルブとチャージホースが一体になって、口がR134aサービスバルブ用のクイックジョイントに対応している物がついてくるのだけれど、コレがテッキリサービス缶の注入にも使えるかと思ったら・・・缶の口のネジ径が違うっす・・・クソーなんでこんな事するかなぁ、R12用のネジとも違うし・・・
転換キットには、この専用チャージホースが付いて来るからイイようなものの、オイルチャージの方は付いてこない。オイルチャージだけ買った人はどーやって注入するわけ?
幸い私は、転換キットを買ったので専用チャージホースがあるからイイようなものの・・・
にしても、このチャージホースがR134aサービス缶に使えないとなると、R134a用のサービス缶バルブを買わなくちゃいけませんな・・・
R134a用のチャージホースはネジがM10で、R12用のチャージホースはネジが1/4インチFL。
なので、サービス缶バルブの出口ネジはR134a用がM10になっていて、R12用は1/4インチFLになっている。
つまり、手持ちのR12用チャージホースは使えないわけで、新たにチャージホースまで必要になる・・・
さ・ら・に、R134a仕様の車側のサービスバルブは、クイックジョイントと呼ばれる形状で、エアツールのホースの口のようなワンタッチで取り付け取り外しできる構造になっている。
転換キットにも、R12のサービスバルブ(1/4インチFL)をクイックジョイントに対応するように転換コネクタが付いてくる。
で、それに合わせ、チャージホース側もクイックジョイントになるのだけれど・・・M10のチャージホースに接続するクイックジョイント変換コネクタが高い!
大惣エスコのカタログでは、最も安いものでも5500円もする。
サービス缶バルブも、サンケンのはR12でもR134aでも使えるユニバーサルタイプで1300円程度とお安いのだけれど、口が1/4インチなので基本的にはR12用となると・・・次に安いのは大惣エスコの1500円程度の物。
値段を計算すると、
・R134a用サービス缶バルブ 1500円程度(大惣エスコ)
・R134a用チャージホース 1300円(ホーザン)
・R134a用クイックジョイント 5500円(大惣エスコ)
合計すると、9000円近くする!むぅ〜・・・ガスチャージだけならどこでもやってもらえるし・・・工賃も2、3000円程度である事を考えると、ちょっとこの出費大きいような気がする・・・ガスチャージだけはガソリンスタンドででもやってもらうか?う〜ん。
う〜ん、う〜ん、と考えていると、「ハッ!」っと閃いた。というか気が付いた。
今まで、転換キットを注入するのには、転換キット付属のチャージホースをつけなくちゃならない。という固定概念から、「R134aガスの注入にはクイックジョイントが必要→高い」という図式だったのだけれど・・・
サンケンのユニバーサルサービス缶バルブを使えば、R12だろうとR134aだろうと、転換キットの缶だろと、どんな缶でもOKなのだから、コレを使えば、口が1/4インチだというのが幸いして、手持ちのR12用チャージホースだけで、「真空引き」「転換キット注入」「オイルチャージ」「R134aガス注入」全てを行う事ができる!!!
#もっと早く気がつけよ→自分。(^_^;)
唯一の注意点としては、R134a転換後も車側のサービスバルブはR12用のままになるので、ガス補充をショップやガソリンスタンドには頼めませんな・・・
#間違って、R12を補充されそう。(^_^;)
#でもどーせ、自分で補充するだろうから、たいした問題ではないッスね。
さて、1本のチャージホースで全てやろうとするのはイイのだけれど、真空引きした後はポンプからホースを外す際に空気が入らないようにしたいし、それ以後の作業でもホースに繋ぐものを交換する度に空気が入ってしまってはかなわないので、ゲージマニーホールドの代わりなるような「栓」が欲しいところ。
カタログをあさってみると、ホーザンから「HA-R402」という両端にオスメスの1/4インチFLのコネクタのついたボールバルブが出ている事がわかったので、来週平日にでも取り寄せたいと思う。(1600円程度)
#取り寄せ先は、以前R12用チャージホースを取り寄せてもらった秋葉原のヒロセテクニカルのつもり。
とりあえず、これで、サービス缶バルブとボールバルブを来週の内に揃えれば、作業手順はダイジョウブだと思う。あとはリキッドタンクがどうなるか・・・こっちは月曜日にでもメーカーに直接問い合わせてみますかね。
さて、手順も固まったところで、駐車場で、リキッドタンクの実測やらガス漏れ位置の再確認でもしますかね。
にしても、「あづい」なんせ今日は36度もあるのだ。(-_-;)
#36度というのは後から知った事だけど。(^_^;)
Tシャツ&短パンに麦藁帽子の格好で、寝そべり用のダンボールを持って駐車場へ向かう。
ボンネットを開け、リキッドタンクの上部を確認すると、やはりオイルが滲んでいる。ココから漏れているのは間違い無い。パーツクリーナーでオイル汚れを落としておく。
次に、車の前に寝そべって、コンプレッサ傍の高圧ホースを確認する。「おっ!コッチはオイルまみれにはなってませんな」どうやらこちらはダイジョウブらしい。手持ちのホースと径が合うようなら交換しようかとも思っていたのだけれど、エアコンラインのモノはもっと太いものだった。
「一応念のため」と、バッテリを下ろしてリキッドタンクが見やすい状態で実測してみる。タンク直径は約6cm、タンク全長は約20cm。口のフレアナットのレンチサイズは出入口共に19mm。ネジ径は・・・14mmぐらいだと思う。
試しに、出入口のフレアナットを増し締めしてみたら、まだ結構ナットが回った。
「もしかして、コレで漏れが止まったかな・・・」
とは言っても、ガスは無い状態だし、確認する手段は無いですな。(^_^;)
なんか・・・事前にやれる事はやってしまったような・・・今日は「暑いけど」まだまだ時間がある。
ふと、アイドル調整スクリュを外して見ると、先が真っ黒だった。こりゃぁ、久しぶりにエンジンコンディショナーでも突っ込みますかね。
スロットルバルブとかまで外すのはメンドーなので、サージタンクについているISCVを外して、そこから、「日産純正エンジンコンディショナー」をたっぷり突っ込む。そして数回クランキングしてしばらく待つ。
待ってる間に、外したISCVもエンジンコンディショナー&パーツクリーナーでキレイにして、アイドル調整スクリュを外したネジ穴からもエンジンコンディショナーをチョットづつ突っ込んで、バイパス通路の汚れを落とす。
1時間程放置して、エンジン始動。エンジンコンディショナーを突っ込んだときはなかなかエンジンがかからないからクランキングの間、チョット不安になるのだけれど、無事かかりました。
排ガスは真っ白でアンモニア臭い。
で、ちょっと近所をひとまわり試運転にでる。エンジン内のコンディショナーを全て焼き尽くす為にも、1速をキープして高回転で走行。
#人の目がチョットだけ気になる。(^_^;)
途中、もしかして、今エアコンを動かせば、さっき増し締めしたところから漏れてくるかどうか確認できるかも・・・とホノカな期待を持ちつつ。エアコンのスイッチオン。
「ほへっ?」
オンしません・・・(-_-;)
良く見たら、OFFボタンにランプが点灯していない・・・「電源が来てないのか?」とりあえず、駐車場に戻ってから調べることにする。
いやぁ、にしても、エンジン自体はゼッコーチョーですな。良く回るし、もうそろそろエンジンオイルの交換時期だというのにこの調子だから、オイル交換が楽しみになってしまう。
駐車場に戻ってきて、一旦、エンジンを切る。で、またキーを捻ってONの位置にしてみる・・・が、
「やっぱ、エアコンパネルがうごか〜ん!(T_T)」
なんてこったい、これじゃ、ガス入れても動かせないではないか!
しかたがないのでセンターコンソールをバラしてエアコンパネルを外す。
キーをオンの位置にして、エアコンパネルのコネクタまで電気が来てるかどうか確認すると、1、14、21、22、23番ピンに12vの電気が来ていた。キーをオフにすると1ピンのみに12vが来ていた。どうやら1ピンが常駐電源らしい。位置的に14ピンがON電源かな・・・
なんにせよ、電源は正常臭い。こりゃパネル内部の問題だな・・・
片付けて、エアコンパネルを家に持ち帰る。
とりあえず、アイスコーヒーで一息つきつつ、慎重にエアコンパネルを分解する。
このページでは何度も書いてるけれど、パネルスイッチと基盤を接続するフィルム基盤が断線しやすいのだ。気をつけないとスイッチが動かなくなる。
で、サービスマニュアルのエアコンのページを確認してみると、やはり電源コネクタは、常駐が1ピン、ONが14ピン、アースは13ピンだった。
電源端子に14vを接続してみても、やはりダメですな、OFFスイッチのランプは点灯しない。
電源ラインを探って、各ICに電源が来てるかどうか確認してみるが・・・どうやら5Vの電源は流れてないらしい。原因は電圧レギュレータICか?
車用の12vからIC用の5vに電圧を落とすのには、レギュレータICという物がつかわれている、マセのエアコンパネルでは大きな放熱板の付いてる5ピンのICがソレ。STマイクロエレクトロニクスのL487というのが使われているのだけれど、ICが古すぎるのか、残念な事にデータシートがSTのページに掲載されていない。
なので、手探りで各ピンの機能を探る事になるのだけれど・・・目で基盤の配線を追ったり、テスターで導通確認するなどしてアレコレやっていて、ふと電源に繋いでみたら、正常に動作するようになってしまった・・・(-_-;)
「得意の自然治癒ってやつですか・・・むぅ」
直ってしまっては、原因の追求のしようもない・・・今回は素直にあきらめる。(^_^;)
#ガス入れた直後には再発しないで欲しいな。
でも折角バラしたので、先日このホームページでも話題に上げた「焦げるIC」L293Dに何が接続されているかを探るのと、この際、放熱板もつけてしまおうと思う。
回路を追うと、
圧電ブザー近くのL293Dには、
CH1 ... 圧電ブザー
CH2 ... 背面コネクタ10ピン(ソレノイドバルブ3)
CH3 ... 不明(^_^;)
CH4 ... 背面コネクタ24ピン(Coupling・・・っておそらくコンプレッサリレー)
もう一つの基盤中央付近のL293Dには、
CH1 ... 背面コネクタ8ピン(ソレノイドバルブ1)
CH2 ... 背面コネクタ9ピン(ソレノイドバルブ2)
CH3 ... 背面コネクタ7ピン(バルブモーター(-))
CH4 ... 背面コネクタ6ピン(バルブモーター(+))
となっていた。
ちなみに、ソレノイドバルブは、エバポレータケースの右サイドに3連で付いている負圧を動力とする風向フラップを動かすためのコントロールバルブ。バルブモーターは、暖房の時にLLCのエバポレータケースに通すためのバルブを動かすモータ。
#モータでバルブ動かしてるなんて知らなかった。(^_^;)
ここで、「あれっ?」と思った方はスルドイ。というか最初に21,22,23ピンに12vが来てる時点でピンときた方はもっとスルドイ。(^_^;)
ブロアファンを動かすためのリレーが助手席足元から見ると3つ(風力3段階分)見えるのだけれど、コレをL293Dで動作させてる様子が無い。回路を追うと、背面コネクタの各端子は、それぞれ3つの同じ型のトランジオスタのコレクタに接続されていた。エミッタはアースに・・・典型的なトランジスタを使ったドライバ回路ですね・・・トランジスタの型名は「BD327」う〜む、洋モノの型名ですね。
さて、これでL293Dに接続されているデバイスがハッキリした。
#1チャンネル不明だけど。(^_^;)
ソレノイドバルブやバルブモーターがどれ位電気食うかは調べてないけれど、先日計算した結果では、周囲温度からするとリレー一つでも許容を超えるハズなので、少なくともコンプレッサリレーがつながってると思われるブザー近くのL293Dはかなり熱くなるはずですね。というわけでやっぱ放熱板を付ける。
専用の物が手持ちにあるわけではないので、手持ちの0.1mm厚の銅板を切って作る。0.1mmなのでハサミでラクラク加工する事ができるので、図面も起こさず、テキトウにチョキチョキしてICに取り付けた。
#もちろん放熱板とICの間にはシリコングリスを塗って。
0.1mm厚という事で、それほど放熱効果は高くないと思うけど、無いよりはマシでしょ。(^_^;)
あとは、パネルを組み上げて、車に戻して、今日の作業はお終い。
さ〜て、来週はいよいよエアコンが涼しくなるかぁ?(^_^;)
#必要なモノは平日のウチに揃えないとね。
にしても、今回のR134a転換関係の一件では、すずき@430さん、satoさん、土居ESさん他多数の方のご助言を頂きました。どうもありがとう御座いました。m(_"_)m