2000/11/26

 先日のMaseratiDayで、シャマルの石川さんから頂いた「カーナビ」の修理をする。
#ぜんぜん「MASERATIな日々」じゃないな。(^_^;)

 MaseratiDayの翌日に、チョロっと確認したところでは「どうやらDC-DCコンバータがイカれてる臭い」という事まででタイムアップとなった。

 その後、問題のDC-DCコンバータの値段をSONYに聞いてみたら、一つ4100円もするんだそうな・・・しかも、現在「在庫ナシ」との事。

 「むぅ、困ったな。」
#たとえ在庫があっても、4100円という値段では、とても買う気は無いんだけど。(^_^;)

 ただ、CDチェンジャの時と違って、プリント基板に「+5v」とか書いてないから、出力が何Vか判らない。DC-DCコンバータの文献を漁ってみると、消耗部品はコンデンサらしいので、「もしかして中のコンデンサを交換すれば直るかな?」と、まずは安直に考え、基盤からDC-DCコンバータを取り外して、金属ケースを外す。

 CDチェンジャのDC-DCコンバータの時は、金属ケースを外すと、内部部品が剥がれて破壊される構造になっていたので、慎重に外す。
 幸いにも、部品とケースは接着はされておらず、キレイに金属ケースを外す事ができた。

 2個の電解コンデンサが見える。表示は、「25v 150μF」となっている。手持ちのパーツ箱を漁り、同じ電解コンデンサを探すが、残念ながら見つからなかった。

 「うぅ、コノ部品だけの為に、今から秋葉原には行きたくはないなぁ・・・(-_-;)」

 なんとか、代替部品でなんとかならないか。

 DC-DCコンバータの入力は12vだとわかっている。出力もおそらくは5vなのだろうけど確証がない。
 この確証が得られれば、外部電源を繋ぐ事が可能だ。

 もし、DC-DCコンバータの出力が5vだとすれば、基板上のICに電源供給していると思う。
 で、基板上のICを見回してみると、いかにもメモリICらしき、

 「HM514260A-8J」

 なる部品がある。
 手持ちの95年度版RAM規格表で調べてみると、5v駆動のRAMで電源の端子は4隅のピンと判った。

 テスタで、ICの電源ピンとDC-DCコンバータの出力ピンの間を導通チェックしたところ、2本あるコンバータの出力ピンのうち、1本と導通があった。
 どうやら、出力の片側は5vとみて間違いないらしい。

 もう一方の出力は・・・わからない・・・先日のCDチェンジャのDC-DCコンバータのように「-5v」なのか・・・それとも、別の電圧なのか・・・

 「えーい、もう一方は−5vと決めた!」

#賭けですな。(^_^;)

 最近、カーステとか車で動く部品を家に持ち帰って、車の代わりにつかっている電源は、もう10年以上前、私が中学生だった頃に使っていたマイコン(今でいうところのパソコンです)MZ-80K2Eの電源ッス。
 この電源は、容量も結構あって(おそらく5Aはある)、出力も、+12v、+5v、-5vと3種類。なかなかイケてる電源なので、こーいう実験の時には重宝している。

 さて、あとは、カーナビの電源端子から12vと、DC-DCコンバータの出力ラインに直接±5vを入力して試すだけなのだけれど、先日このカーナビの調査をした時は、電源コネクタが常駐電源しかわからず、アクセサリ電源の位置がわからなかった。過去の経験上、コノ手の物は常駐電源だけでは殆ど動作しない事がわかっているので、頂き元のシャマルの石川さんに聞いてみた。

 お忙しい中、石川さんは調べてくださって。電源端子の配置をメールで教えていただきました。
#重ね重ね、どうもありがとうございました。−>石川さん

 なので、外部電源の12vはカーナビ電源端子の常駐電源とアクセサリ電源の端子につなぎ、±5vはDC-DCコンバータの出力ラインに繋いだ。

 そして、ディスプレイを接続して、ドキドキしながら電源オン!

 「・・・・・・・」

 なにも動きませんな・・・・(^_^;)

 とりあえず、各部電圧をチェック。基板上にICにはちゃんと5vが入力されてるし、電源は大丈夫のはずだ・・・正常に動かないのはともかく、コノ状態で電源ボタンを押してもウンともスンとも言わないのは納得がいかない・・・

 「もしかして、ディスプレイについてる電源スイッチがダメになってるだけだったりして・・・」

 と、液晶ディスプレイの裏蓋を外してみると。

 「おぉぉぉぉッ〜〜〜〜〜コネクタが抜けとる〜!」

 中を見てみると、ディスプレイと本体を接続するケーブルのコネクタが、ディスプレイ内部で外れているのだ。

 「こりゃ、電源も入らんわな。(^_^;)」

 コネクタを挿し直し、再び電源を接続して、電源スイッチを押すと。「ピッピッ」と音がして、

 「システムエラー リセットボタンを押してください」

 の表示。指示どおり、本体のリセットスイッチを押すと、起動画面が出て、「地図ディスクを入れてください」の表示。\(^O^)/

 DC-DCコンバータの代わりに外部電源を使っているので、手放しでは喜べないのだけれど、とりあえず動いているのを見るとニヤニヤしてくる。(^_^;)

 地図のCD-ROMはまだ頂いてないので、代わりに適当なCD-ROMを差し込んでみるが、食ってくれる気配が無い、とやっている内に、なんか部品の焦げるようなヤな香りが漂ってきた。見ると、電源からうっすらと煙が・・・

 「ヤバい!」

 慌てて、電源を切る。

 「やっぱ、+12vと+5vは間違いないから、-5vが悪かったのかなぁ・・・これで、壊れてなけりゃイイんだけど」

 にしても、前回はアクセサリ電源を繋いでなかったし、ディスプレイ内のコネクタが抜けてるという事実も判明したし・・・

 「もしかして、DC-DCコンバータも生きてるんじゃない?」

 と思って、DC-DCコンバータを元に戻し、あらためて、電源端子に12vを接続。そして電源オン。
 すると、なにやらCDユニットの動作する音が・・・そして起動画面の表示。

 「これはイケるか?」

 適当なCD-ROMを入れると、CDは吸い込まれ、回転を始めた。ピックアップヘッドが「キュキュッ」と音を鳴らして、なにやら読み取っているようす。
 そして、

 「フォーマットが違います」

 の表示。
 どうやら、正常に動いているようですな。(^ー^)

 にしても、結局、コネクタが抜けていただけとは・・・考えすぎはよくないですね。(^_^;)
 あとは、残りの部品が手に入るのを楽しみに待つとしましょう。

 さて、まだ時間があるので続けてCDチェンジャの作業。
 430にお乗りの藤島さんから先日頂いたチェンジャユニットは、マセ純正のチェンジャユニットとはコネクタがオスメス逆なのでそのままでは取り付けできない状態だ。

 どちらも、DINの13ピンなので、おそらくはピン配置は同じだと想像できるけれど、もし違っていたら壊す可能性もあるので、ここは慎重に行きたい。

 頂いたチェンジャユニットをバラすと、問題のコネクタから伸びている基盤に、各ピンの機能らしき文字列が印刷されている。
 確か、純正チェンジャの基盤にも印刷してあったはずだ。

 というわけで、純正チェンジャもバラして、比較してみる。

 DINコネクタのピンと、基盤の端子をテスタで導通チェックして、一覧を作るだけなのだけれど、結構地道な作業だ。
#途中で分岐してるピンとかあるし・・・(^_^;)

 で、出来上がった一覧が以下。

ピン番号 純正チェンジャ 頂いたチェンジャ
1 不明 ACC
2 BUP BU
3 GND GND
4 DSPSEL DSP
5 R R
6 RESET RST
7 不明 AG
8 MUTE MUT
9 L L
10 DSDATA DA0
11 SWDAT IN DA1
12 DSCLK CL0
13 SWCLK CL1

 純正の方は不明なピンが2つ有るけれど、比較してみるとこれは明らかに同じでしょ。(^ー^)
 というわけで、早速配線作業に入る。

 マズは純正チェンジャのコネクタケーブルをブッた切り。そこに、頂いたチェンジャユニットのコネクタ(DIN13PINメス)に挿すためのピンをハンダ付けする。
 DIN13PINオスのコネクタがもう一つあればイイのだけれど、特殊品のようで簡単には手に入らない。なので、相当のものをなんとかするしかないですね。(^_^;)

 幸いにも、ピンの感覚が、DIP-ICの足の間隔と同じ0.1インチのようなので、ランドを切って無理矢理コネクタを作る。

 一ピン一ピン根気よくハンダ付け。ケーブルをブッた切った純正の方も切ったままでは使い物にならなくなると思って、
#どうせ壊れたままだけど。(^_^;)
 手持ちのD-SUB15ピンのコネクタで間を繋ぐ事にしたので、ハンダ付けする本数は、4 × 14 = 56本。
#うぅ、地道っす。(T_T)

 長時間、背中丸めて作業してたら腰が痛くてたまらないッス。(^_^;)
 で、出来上がりがこの状態。

 チェンジャ側のコネクタのピンと配線が剥き出しなのが危ういですが、動作チェックしたら固めることにします。

 で、はたして動くのか?

 残念ながら、ここでタイムアップ。配線チェックもしたいし、楽しみはまた次回です。