「オーバーヒート対策」
マセラティに乗りはじめて最初の夏。
当然のように何の対策もしていなかったので、何度かオーバーヒートの危機にさらされた。(^_^;)
私のは冷却系の管理がズサンだったようだけれど、どのマセでも夏場にオーバーヒートするというわけではないので、基本的には、夏場でもオーバーヒートしない車のはず。
が、私のはオーバーヒートした。(^_^;)
LLC管理を怠ったことによる冷却機能の低下が原因と思われる。(-_-;)
#冬場に買って、水温が常時90度だったから「いいんかな?」と思っていたら案の定、夏場はオーバーヒート。(^_^;)
エンジンはガソリンの燃焼によって動いているので当然のごとく熱を発する。特に、排気が通るエキマニからの発熱はすごい。
#私の車のエンジンルーム内の、とあるヒューズなどは熱で変形してました。(^_^;)
これを冷やすために、サーモスタットがあり、冷却水があり、ラジエタがあり、電動ファンがある。
[サーモスタットの動き]
エンジンは冷えすぎても良くない「わがまま」なやつなので、冷えているときは冷却水がエンジン内に流れないようにするための弁がある。それがサーモスタット。
222系のサーモスタットは、エンジン中央にある「吸気の二股」の下あたりにあり、72度で弁が開くタイプがついている。ハウジングでカバーされているのでそのままでは当然目視はできないけれど、ハウジングに繋がってる冷却水の流れるパイプを外せば、見ることぐらいは可能。(^_^;)
エンジンを冷えてる状態から始動して、水温が50度を越えるまで暖気が続き、それからも徐々に水温は上がって行き、70度あたりで一旦水温上昇が止るのは、サーモスタットが開いて、冷却水がエンジン内に流れ始めるからと想像できる。
もしサーモスタットがイカれて、「閉じっぱなし」になってしまった場合は、エンジン内に冷却水が流れなくなるので、70度あたりで水温上昇が止ることなく、冬場だろうと夏場だろうと、停車していれば「あっ」というまにオーバーヒートとなる。
逆に、「開きっぱなし」になってしまったら、暖気に時間がかかり、なおかつ、冬場などに走行中では水温が下がりすぎ70度以下を示す事もある。
どちらにしても、サーモスタットの交換ということになるでしょう。(-_-;)
自分では交換した事がないのですが、サーモスタットハウジングのパッキンは液体パッキンのように見えるので、液体パッキンが手に入るようでしたら、トライしてみるのもいいかもしれません。
[発熱を押さえる](1998/05/05参照)
オーバーヒート対策なので、発熱を押さえるか、冷却効率を上げるか、対策はどちらか(もしくは両方(^_^;))になる。
発熱の大部分はエキマニのようなので、エキマニに断熱テープを巻くことで、ある程度の発熱は防ぐ事ができる。
私は、222Eにお乗りの滝澤さんのオススメだったCoolItエギゾーストインシュレーションラップ(以下CoolIt)を巻いたところ、気持ち5度の水温低下に成功。(^_^;)
CoolItにはサイズ(幅と長さ)が何種類かあって、マセには、幅25mm、長さ15mのもの(4200円)を使用。(片側7.5mあれば余裕)
V6エンジンなので、エキマニは左右両側についている。両方ともCoolItを巻く。
#右バンクはバッテリ等があって狭いけれど、根性っす。(^_^;)
CoolItを巻いて、最初は、エンジンから白煙と科学繊維を燃やしたときのようなイヤな匂いがするけれど、30分も走れば、どちらも消えます。
#白煙上げながら走るとメダちます。(^_^;)
[冷却効率向上、ラジエタ](1998/07/05参照)
マセのラジエタは話によると、内部の通路が細く、詰まりやすいらしい。
#水漏れ防止剤などはラジエタの通路を詰まらせる原因になるらしい。(-_-;)
私のマセのラジエタはかなり目詰まりを起こしていたらしく、取り外して、水道水で洗浄したところ、真夏以外では走行時に水温計が90度張り付きといった状態は完全になくなった。
ラジエタを取り外すには、まず、電動ファンを外します。電動ファンのコネクタがバッテリとヘッドライトの間にあり、バッテリが邪魔でコネクタが外せないのでバッテリも取り外して電動ファンのコネクタを外します。
電動ファンは、上部に3本、下部に3本の計6本で固定されているので、このボルトを全て外す。
エンジンに向かって左側の電動ファンの出っ張りが冷却水のパイプに引っかかるので、右電動ファンを上にスライドしつつ、左電動ファンは右がわにスライドさせ、最終的に縦にエンジンルームから抜き出します。
次に、ラジエタを外すために、今入っている冷却水を抜きます。ラジエタに向かって右下についているラジエタドレンボルトから抜いてもいいですが、何も考えずにドレンボルトを外すと、水が勢い良く飛び出して目の前にあるオルタネータにかかるのでダンボールかなにかで「壁」を作ってやる必要があります。
私は、ドレンボルトとは反対側にあるラジエタに繋がっている冷却水のパイプを外すことで冷却水を抜きました。
#どうせ外すし、ここならオルタネータにかかる心配もないので。(^_^;)
パイプ3本と左側のサーモスイッチのコネクタを外したら、「うんせっ」とラジエタを持ち上げエンジンルームから取り出します。
あとは、冷却水の入口出口から水道水を突っ込み、通路に充分に水を通してやって中の汚れをおとしてやるだけです。
#私のは、細かいジャリのようなものが結構出てきました。
あとは、中が乾く前に元に戻して、冷却水をリザーバタンクから入れればOKです。
#乾くと錆びる可能性があるので・・・
[冷却効率向上、電動ファン](1998/09/06参照)
停車時は走行風がラジエタにあたらないので、電動ファンの作り出す風が唯一の冷却パワーになります。
電動ファンのモーター内はブラシ接点の削れカスによりかなり汚れています。場合によってはカスが溜まって回転抵抗になりファンの風量が減ることもあります。
そこで、電動ファン内部のお掃除です。(^_^;)
前述の[冷却効率向上、ラジエタ]のところの手順で、電動ファンを取りだします。
モータ部分のネジ8本を外すと、簡単に中のブラシや電磁コイルが露になるので、小さい金槌などで軸部分に軽く打撃を与えつつ、ブラシの削れカスをエアスプレーなどで吹き付けつつキレイにしていきます。
【重要】マスクした方がいいです。かなりの量の粉塵が舞います。目も水中メガネかなんかでガードしたほうがいいかもしれません。(-_-;)
#水中メガネ&マスクして、バラした電動ファンにエアスプレーしてる姿って・・・人には見られたくないなぁ。(^_^;)
コイル回りの円筒形磁石は羽根側に磁力でくっついているだけなので、引っ張れば外れます。元に戻すときには向きがあり凹凸をあわせてやらなければならないので注意してください。
掃除が終われば元に戻せばOKです。
私の車の場合、この作業によって、90度で電動ファンが動き出したときに、水温低下の速度が気持ち速くなった感じです。