2008/01/05

 年末年始は、いつものように愛知の実家に帰っていたのだけれど、3日に帰京してから車を動かしていなかった。
 で、ガソリンも減ったままだったので、「高いけど、給油しないと動かないしな」と、午前中から駐車場へ。

 いつものように、カバーを外して、エンジンスタート・・・

 「ズ、ボボボボボ、ボ、ボボッ・・・ボ、ボボッ」

 えらく吹け悪いな・・・と思いつつ、アクセルを煽ると、

 「ボッボボッボボボボッ・ボボ・・・ボン!・・・(エンスト)」

 う〜む、なんかヤな予感。

 その後は、エンジンを再スタートするも、初爆はあるものの、エンジンはかからずすぐエンスト。まるで燃料が出てないみたい。
 で、何回かに1回ぐらいはエンジンがかかるのだけれど、やはり、かなり激しい乱れぐあい。そして排ガスは真っ黒だ。

 う〜〜ん、かなりマズげな感じ。
 年末年始に帰省したときには、なんともなかったんだけどなぁ・・・

 なんにせよ、とりあえず「休みでよかった」(^_^;)

 吹けずに、排ガスが真っ黒なのは、火花が弱いか燃料が濃いんだと思う。過去にIGコイルが死んでこんな事にもなったけど、そもそも今の状態だと、セルを回すと初爆はあるもの、すぐエンストするので、まずは調べなきゃならんのはコッチだよな。

 燃料が出てない症状そっくりなので、燃料系を疑うのだけれど、
 まず、

 燃料ポンプは動いてますか?
  →キーオンで、左リアタイヤ付近から「ジー」って音が聞こえるので、動いているよーです。

 では、インジェクタは動いてますか?
  →すぐエンストしてしまうので音で確認できず・・・わかりません。
   とはいえ、6つ全部イカれたとは考えにくいので、もしインジェクタが動いていないのだとしたら、制御しているECUから信号が出てないんでしょう。

 じゃ、ECUは壊れてませんか?
  →予備に交換。症状かわらず。

 ECUに電源は来てますか?
  →電源リレーを予備に交換してみたし、ECUの蓋をあけて、電源端子にちゃんと12vが来ている事も確認。

 う〜む、早速手詰まりになってしもた。(-_-;)
 なにかしらエンジンの回転に異常があったときには、暫らくインジェクタを動かさないような安全モードでもあるんだろーか・・・

 そうこうしているうちに、運良くエンジンがかかってから、暫らく間をおけば、またエンジンがかかる事がわかった。
#理由はわからないけど。

 なので、この「初爆はあるけどすぐエンスト」の事は忘れて、エンジンがかかったときの乱れ具合について考える。

 排ガスが真っ黒なので、火花が弱いか燃調が濃いかのどちらかだと思うのだが、
 まず、点火系

  IGコイルは生きてますか?
   →予備に交換。症状かわらず。
   →一応、コイルの一次/二次の抵抗値を計るが、手元の予備部品(中古)含め、どれもほぼ同じ値なので、IGコイルは大丈夫臭い。
    ※一次側 0.3Ω 二次側 4.6kΩ

  ECUから点火信号は出てますか?
   →IGコイルにつながっているタコメータ用の配線を、A、B、どちらに繋いでも、タコメータがピコピコと動くので、さしあたり信号は出ているようだ。

  ECUからの点火信号は、弱かったりしませんか?
   →弱いとすれば、イグニッションECU内のパワートランジスタ不良になるのだろうけど、予備のECUに交換しても症状は同じなので、これは無いだろう。

  点火系の配線は断線とかしてませんか?
   →IGや燃料含むエンジンコントロールの部分は、ヒューズボックスを通さずに配線が独立しているので、サービスマニュアルの回路を見つつ一通り確認する。
   →「一通り確認する」と一言で言ってもこれは結構大変。テスタで地道にチェック
    ・IGコイルの二次に12Vが来ているか?
    ・ECUと各センサを結ぶ、全ての配線。
    ・ECUそのものの電源。
   →全部OKだった。
   →ついでに燃料系の配線もチェック。
   →全部OKだった。

  デスビは大丈夫ですか?
   →デスビキャップをあけて中を確認してみる。
    端子が折れてるとか、ロータが激しく磨り減ってるとか・・・明らかにヒドいような状況は確認できなかった。
    ついでに、キャップ・ロータともに手元の予備部品(いずれも中古)に交換してみたけど、状況は同じ。

  プラグはどんな状況ですか?
   →排ガスが真っ黒なので予想はしてたけど、超絶真っ黒であります。金ブラシで磨いて戻す。

  う〜ん、点火系は全部OK臭い。となると、燃料か?
  
  センサが壊れて燃調が濃くなってませんか?
   →水温センサの抵抗値は4kΩほど。正常でしょう。
   →吸気温センサの抵抗値も4kΩほど。正常でしょう。
   →スロポジセンサの抵抗値は、a-c間で550Ω程。スロットルを閉じている時のbの出力電圧は・・・0.13v程度。スロットルの開閉にあわせてスムースに出力電圧は変化しているように見える。なので死んではいないと思う。
   →MAPセンサ・・・とりあえず手元にデータが無いので詳細わからないのだけれど、エンジンが動いているときにコネクタを抜くとエンストするので、センサに給電はされているよーだ。
   →クランク/カムセンサの抵抗値はどちらも700Ω程度、手元の予備部品(中古)も同じぐらいなので正常でしょう。
   →O2センサ・・・とりあえず、壊れてるかどうかはわからないけれど、変にフィードバックされても困るので配線を外してみたが、症状が変わらないので関係なさげ。
#各センサの特性は、こちらを見てください。

  インジェクタは動いてますか?
   →キーオンの位置で、スターターリレーをエンジンルームで直結してエンジンをかける。アクセルを煽らないとエンストするので、手でスロットを開いてその隙に貫通ドライバで各インジェクタの音を聞いたところ、全部「カチッカチッカチッカチッ」と正常っぽい動作音がしている。

 う〜ん、燃料が出てて、点火もOK・・・くさい。なのに、激しく乱れた吹け具合なのよね・・・なんか八方ふさがりな気がしてきた。久々に参ったわ・・・と途方にくれつつ、夕暮れ迫るの車内でタバコをふかすのであった。

 ボーっと考えていると、ふと思い出した。

 「はっ、そういえば、タイベルがコマズレした時に、こんな症状になったな」

 もう日没も近いので、せめてコマズレの有無だけは確認だけはしておきたい。
 バッテリ外して、電動ファンを外して、次はウォーターラインなのだけれど、これ、ちょっと面倒だな。なんとか、このままタイベルカバーを外せないかな?
 いや、カバーを外せなくても、とりあえず今はコマズレの有無を確認できれば良いので、ウォーターラインを外さずに、タイベルカバーの固定ボルトを全部外す。
 で、タイベルカバーの隙間からカムスプロケが見える事を確認してから、クランクシャフトをレンチで回して、カムスプロケを「合いマーク」の位置まで持ってくる。
 結果、左右バンクのカムスプロケの「合いマーク」は合っている事がわかった。

 で、ジャッキアップして、車にもぐって、クランクの「合いマーク」を確認。

 「う・・・ズレてますね」

 クランクシャフトを回して、「PMS」の位置が中心になるようにしてみると、1コマ分ズレている事が判明。

 「はぁ・・・なんでズレたんだろ、んま、なんにせよ原因がわかってよかった。(ホッ)」

 でも、日没で時間切れなのよね。
 コマずれを直すのは明日だな。