2004/05/02

 空は曇り空だけど、雨が降る気配はない。
 今日からは本格的にヘッド換装作業に入る。
 
 朝8時40分。玉川さんの222Eで自宅を出る。
 相変わらず調子が良いエンジンなのだけれど、さらにオドロキなのは、暖機直後の状態でもマトモにエンジンが動く事。
 私の222SEだと、結構温まらないと、ストールしそうになるのよねぇ。
 
 休日の朝だけあって、道が激空いており、10分で玉川邸に到着してしまった。
 到着後、挨拶もそこそこに、早速作業にはいります。

 とりあえずドンドンバラしていかなければならないので、二人で分業しつつバラしていく。

 ・バッテリ
 ・二股の吸気パイプ、
 ・電動ファン
 ・ラジエタホース
 ・ラジエタ

 ここまでで、エンジン前部はだいぶスッキリした状態。
 続いて、エンジン上部のバラし。

 ・エアクリーナ
 ・エアクリーナケース
 
 ここで、燃料ホースを外す事になるのだけれど、燃料をすっからかんに近い状態にしておいたせいか、燃料はほとんど出なかった。
 そして、インマニとプラグコードを外して「エアクリーナ−タービン間の吸気パイプ」を外すところで、作業が止まった・・・
 今まで、長いマイナスドライバを持っていなかったのだけど、この部分には必要だろうと思って事前にストレートで買っておいた。
 「エアクリーナ−タービン間の吸気パイプ」のタービン側を固定しているホースバンドは、結構奥まった位置にあって、普通の長さのマイナスドライバではちょっと厳しい、んで、下から長いマイナスドライバでホースバンドを緩める。
 左側はあっさり外れたのだけれど、右側でコマってしまった。
 
 ホースバンドがネジ締式のものではなく、使い捨てタイプの「ガッチリ圧着」タイプだ。
 この手のタイプのホースバンドはいつもなら、大きめのニッパを使って「ブッチリ」するのだけれど、奥まった位置にあるので「うぅ、狭くて手が入らないッス(-_-;)」
 
 マズい・・・こんなところで前半でツマるとは・・・

 観察すると、タービンからインタークーラに伸びているホースを外せば手が入りそうなので、まずはこの部分を外す。
 って、ホースバンド2本緩めるだけなのだけれど、コイツも奥まった位置にあるので、結構ハズすの大変。玉川さんと二人がかりで、あーでもない、こーでもないと試行錯誤しつつ、でも結局は根性で外す。(^_^;)
 で、手が入るようになったので、ニッパで再トライでもやっぱ、狭い空間なので、力が入らないんスよねぇ。(-_-;)

 しかたないので、力技で・・・前述の長いマイナスドライバの先を、ホースバンドのカシメてある部分に突っ込んで、トンカチでガンガンやります。でも、ゴム部分を傷つけたら「替え」がないので、あくまで慎重に。
 
 根気よくガンガンやった結果、無事、ホースバンドの破壊に成功。(^ー^)
 いやぁ、ストレートのロングドライバ、役に立ちまくり。買っといてよかった。

 さて、続いて、タイベルカバーを外して、クランクシャフトプーリーを外すのだけれど・・・
 以前、玉川さんの222Eでタイベル交換した時は、エアインパクトレンチがギリギリ入ったのだけれど、私の222SEだと、どーやら入らないっす・・・こまったな(-_-;)。
 
 とりあえず、「固定されればイイのだから」と思って、ギアを1速にいれてみる・・・ボルトを緩めるレンチにドンドン力を入れていくが・・・ガッチリ固定される気配がナサゲで、MTがブっとんでも困るので、この方法は断念。(-_-;)
 次に、玉川さんと二人で、クランクプーリーの別のボルトに対してレンチをかけ、二人で呼吸を合わせて、回してみる・・・
 
 なかなか「ドンピシャ」のタイミングでは揃って力を入れれないものですね・・・この方法もダメ・・・
 
 次に、「ベルト経由ならどうか?」って事で、玉川さんにオルタネータのプーリーナットにレンチをかけてもらって、私は、クランクプーリーボルトを回す・・・が、ベルトが伸びて、ボルトにぜんぜんトルクがかかりまへん。

 はぁ・・・さっきのホースバンドに続いて、またもや想定外のところでツマってしまった・・・

 以前、Lussoでタイベルの調整をしてもらった時には、車でリフトアップした状態で、裏から片側の人がフライホイールをプライバーで固定している間に、もう片方の人が、クランクシャフトプーリーボルトを締めていた。

 んでもんでも、今はリフトではないので、この方法はムリっすねぇ。

 というわけで、原点に戻って、「やっぱインパクトを使う方法」という事で考えてみる。
 クランクプーリーとエアコンコンデンサの間の隙間からして、あと1cmぐらいインパクトの全長が短ければ、使えるのだ・・・インパクト用のソケットは、結構大きいので、もう少し短いソケットのコマがあれば、インパクトが使えるのでは・・・と思って、作業を一時中断。で、玉川さんの222Eで、近所の島忠に行って、短いソケットのコマを探す・・・

 でもねぇ・・・1/2インチのソケットのコマって、どれも大きいのよねぇ・・・結局、目的の物は手に入らなかった・・・最悪、ショートのエアインパクトを買う覚悟までしていたけれど、それも扱っていなかった。
 川崎大師のアストロプロダクツまで行けば、売ってるだろうけど・・・とりあえずもうチョット考えてみつつ、玉川邸に戻る。
 
 もう、最終手段・・・こーいう時は先人の知恵を借ります。「困った時の滝澤さん」という事で、222仲間の滝澤さんにお電話。
 すると、あっさり、「フライホィールのあたりで、六角レンチを挟めば、そこで固定されますよ」と。
 
 おおお。
 
 そーいえば、確かに以前、滝澤邸で桐山さんスパイダのタイベル交換をした時に、そーやって外してたなぁ・・・
 
 とりあえず、目処がついたところで、お昼ってことで。
 玉川さんの奥様に作っていただいた玉川家特製カレーをいただく。
 ん〜、ウマいっす。
 ガレージで作業させていただいているばかりか、こんなおいしい食事をさせてもらって、感激でございます。
 
 で、一服した後、作業再開。
 
 車の下にもぐって、フライホイールにレンチをかけれる場所を探すが・・・う〜む、カバーが邪魔・・・

 玉川さん曰く。
 「ゲトラグのマセでは、このカバーは無いそうですよ、私のは、既に無いです」
 
 ちゅーわけで、私のも、カバーを外します。
 ただ、エンジンやミッションが載ったままでは、スマートに外せないので、バキバキと破壊します。
 大きめのニッパで「バキバキ」、玉川さんからお借りした大型ハサミで「バキバキ」。
 
 これで、フライホイールが丸見えになった。

 で、太めの六角レンチをツッカエ棒代わりにして、クランクプーリボルトを緩める・・・のだけれど、堅いッス。
 延長パイプを使って回しているので、かなりのトルクがかかっているハズなのだけれど、メチャメチャ堅い。
 
 体重をかけるように、全身で力を入れると「バキ」っという音と共にボルトが緩んだ。
 
 「ふぅ〜」
 
 こんな調子で、計5本のクランクプーリーボルトを緩める。
 これで、やっとタイベルが外せる・・・
 カムスプロケをを合いマークにあわせてベルトにマーカでしるしを付け、テンショナのバネを縮める。
 テンショナのバネは、ホース取り外し用プライヤを使った。

っにしても汚れてますな・・・

 外してみたベルトをマジマジと見てみるが、思ったほどイタんでないッスね。チューかゼンゼン大丈夫、まだまだイケる感じ。
#でも、新品に交換するんですけどね。(^_^;)

 ベルトが外れたので、続いてウォーターポンプ。10本ぐらいのボルトを外してウォーターポンプを外す。
 両端のボルトを外すと、LLCが出てきた。結構抜いたと思ったのだけれど、まだ残っているようだ。
 ボルトを全部外しても固着しているので、プラハンで軽く叩くと、「パカッ」という感じで外れる。

 ヘッドを外す前にLLCは可能な限り抜きたいのでVバンクの間を通っている3本(というか4本)のLLCホースも外す。
 さて、ここで先日作ったシミツ兵器登場。
 
 ウォータポンプを外した穴から、「ジュルジュル」とエンジン内部のLLCを吸い上げる。
 しばらくジュルジュルやって、水平な状態では吸い上げ切れたようなので、念をいれて、リアだけジャッキアップした状態でもさらにジャルジャルと吸い上げる。
 
 これで、ヘッドを外した時に、LLCが出なければ良いのだが・・・ヘッド外したとたんLLCが「どばぁ」と出てきたら、オイル交換までしなきゃならなくなる。
 
 そーこーしている間に、滝澤さんが登場。ここからは3人での作業となる。
 
 さ〜て、ここからが山っす。
 難関のエキマニボルト外しに突入する。私が右バンク、玉川さんが左バンクを担当・・・
 エキマニナットは、13mmのボルトなのだけれど、狭い空間に留まっているので、スパナは入らず、メガネレンチも肉厚の物は入らない。で、一応、この時の為に、肉薄のストレートフラットメガネを一つ買ってある。これで左バンクは全部外れた(玉川さんパワー)。
 私担当の左バンクはというと・・・うぅ、6コのウチ3つが外れないっす・・・(-_-;)
 1/4インチ口のソケットだと、結構肉薄なので、ソケットは入るのだけれど、エクステンションで延長しないと回せない位置なのだ・・・私の持っている1/4インチ口のソケットは、超安物でラチェットどころかエクステンションもない代物なので困ったなぁ・・・と。
 玉川さんも、お持ちのソケットは全て3/8インチ口という事で、滝澤さんは、今日はソケットは持ってきていないという事で、家にあるとの事・・・う〜む。
 んで、「こりゃ、買うしかないな・・・」という事で、作業を続けている間に、玉川さんに再度「島忠」まで行っていただく事に・・・
#スミマセン・・・

 んで、その間、手持ちの工具を駆使してナントカ1つ外れた。残り2つ。
 そして、玉川さんが帰ってきたのだけれど、1/4インチのエクステンションは置いていなかったとの事。
#無駄足を踏ませてしまって、ますますスミマセン・・・

 1/4インチのエクステンションがあれば外れる事は、経験上分かっているので、最終手段ッス。「スミマセヌ、滝澤さん、貸して下さい」
 というわけで、わざわざ取りに戻って頂きました・・・
#あぅ、申し訳ございません。

 その間にも、ナントカ外そうと努力はしてみる・・・んで、なんとか根性でもう一つ外れて、残り1つになったのだけれど、これはモーどやってもダメ・・・
 
 「ぷかぁ〜」
 
 っとタバコをフカして滝澤さんの戻りを待ちます。
 で、シバラクして戻ってきた滝澤さんから、待望の1/4インチ口のエクステンションをお借りし、ゼンゼン外れないナットにしっかりとセット、そして「ぐぃ」っと力を込める。
 
 ・・・やっぱ、工具は沢山の種類が必要ですね・・・適材適所。アッサリ緩みました。

 で、のこるはカムカバー、カムケース、ヘッドと外していくだけなのだけれど、事前準備として、エンジンマウントのセンターボルトを外しておく。
 というのも、手を抜いてエンジンを下ろさずにヘッドを外す作業をするので、エキマニをバールでこじ開けながらヘッドを外す必要があるのだけれど、この際、通常のエンジン位置だとエキマニが十分開けず、ヘッドを取り外す事ができない。
 なので、エンジンマウントのボルトを外して、ジャッキでエンジンを持ち上げた状態で、エキマニ付近に十分な空間を作れる状態にしておかないと、あとから困る事になるのだ・・・(^_^;)
#困るったって、あとからでもエンジンマウントセンターボルトを外しても、ゼンゼン問題ないんですが・・・

 で、エンジンマウントセンターボルトを外して、左バンクから作業にかかる。
 4本のボルトで固定されているカムカバーを外す。
 続いて、8本のボルトで固定されているカムケースを外すのたけれど、無意識に外すと、バルブシムがポロポロと外れて、へたしたらどっか行ってしまうので、慎重に取り外す。

 んで、最後に、8本のナットを緩め、ヘッドを外すのだけれど、この際、二人一組です。
 バールでテコの原理を使って、シリンダブロックからヘッドガスケットを適当に浮かせたあと、一人がエキマニを開いて、もう一人がヘッドを持ち上げる。
 玉川さんに、エキマニを開いていもらっている間に、私がグイグイとヘッドをヘッドボルトから抜き取る。
 
 で、よーやくシリンダ内を拝む事ができた。
#まだ、左バンクだけだけど・・・

 にしても、ピストン上部に結構オイルが固着してますなぁ・・・

 んんん?
 左バンクしかまだ開けていないけれど、3気筒ともオイルが固着しているという事は?
 もしかして、冬場の始動時白煙の原因はオイル下がりじゃない・・・?
 オイル下がりだとすれば、1気筒だけが汚れているはずなのだが・・・吸気系でオイルがでそうなところというと・・・タービンか?
 ん〜、んでもなぁ、冬場は、初爆直後から白煙なんだよなぁ・・・
 
 もしかして、タービンとオイル下がりのダブルパンチ?
 
 ふぅ。ま、今となっちゃぁ、あんまりビビりもしないんですけどね。
#スキルがついたからではなく、単なる慣れ。(核爆)

 さーて、1日目はこのへんでタイムアップですね。
 続きはまた明日。