2008/01/27

 昨日は、222E玉川さんからお借りしたMAPセンサのおかげで車も治って、超ハッピーな気分なわけですが、ギブリの藤島さんからお譲りいただけるMAPセンサも昨日届いたので、とりあえず、イカれたMAPセンサ含めて特性測定をしてみたいと思います。
 用意したものは以下。

  ・イカれたMAPセンサ
  ・玉川さんからお借りしたMAPセンサ
  ・藤島さんから頂いたMAPセンサ
  ・負圧ホース
  ・負圧ホースの三又分配コネクタ
  ・大森の連成計(むかーしむかしに友人にもらったモノ)
  ・注射器
  ・5v電源
  ・テスタ

 注射器で負圧・正圧をシミュレートして、それを、連成計で圧力数値を見ながら、センサの出力電圧を確認しようという魂胆です。

 センサと連成計と注射器を三又コネクタを介して負圧ホースで繋いで、センサの電源端子に5v電源を接続、センサの出力端子にはテスタを接続。
 この状態で、注射器で正圧をかけたり、負圧をかけたりして測定する。

メータ脇のECUは、ただのメータ台に使ってるだけ。(^_^;)

 とりあえず、手持ちの連成計は、正圧はkgf/cm2、負圧はcmHgと単位が違うのだけれど、barへの変換は後回しにして目盛りの区切りの良い値で測定した結果が以下。

連成計数値 山口(V) 玉川(V) 藤島(V)
1.0 (kgf/cm2) 4.97 4.65 4.70
0.8 (kgf/cm2) 4.97 4.19 4.23
0.6 (kgf/cm2) 4.41 3.72 3.77
0.4 (kgf/cm2) 3.74 3.26 3.29
0.2 (kgf/cm2) 3.06 2.79 2.81
0 2.54 2.29 2.33
10 (cmHg) 2.28 1.95 1.99
20 (cmHg) 1.95 1.64 1.67
30 (cmHg) 1.64 1.34 1.39
40 (cmHg) 1.34 1.03 1.06
50 (cmHg) 1.05 0.73 0.76

 にしても、1.0kgf/cm2とか50cmHgって結構な圧力なのね・・・センサ出力を見るのに、短時間とはいえ圧力を固定する必要があるので、注射器を「ぐっ」と押し込んだ(もしくは引っ張ったまま)、暫らくその位置で固定する事になるのだけれど、結構しんどいです。(^_^;)

 MAPセンサ(APS02/03)のデータシートは、1気圧を101.33KPaとした0〜216KPaまでのグラフになっているので、この単位のままだと比較できないので、
 正圧のkgf/cm2と負圧のcmHgをKPaに変換して、データシートの規格値(22.61mV/KPa)と並べたのが以下。
#1kgf/cm2=98KPa、1cmHg=1.33KPa

連成計数値 単位変換値(KPa) 規格値(V) 山口(V) 玉川(V) 藤島(V)
1.0 (kgf/cm2) 199 4.51 4.97 4.65 4.70
0.8 (kgf/cm2) 180 4.06 4.97 4.19 4.23
0.6 (kgf/cm2) 160 3.62 4.41 3.72 3.77
0.4 (kgf/cm2) 141 3.18 3.74 3.26 3.29
0.2 (kgf/cm2) 121 2.73 3.06 2.79 2.81
0 101 2.29 2.54 2.29 2.33
10 (cmHg) 88 1.99 2.28 1.95 1.99
20 (cmHg) 75 1.69 1.95 1.64 1.67
30 (cmHg) 61 1.39 1.64 1.34 1.39
40 (cmHg) 48 1.09 1.34 1.03 1.06
50 (cmHg) 35 0.79 1.05 0.73 0.76

 さらに、これをグラフ化したのが以下。

 ※101.33KPaを境に直線が折れているのは、正圧と負圧の測定間隔の違いをグラフ化の際に手を抜いてそのままにした為です。(^_^;)

 玉川さん、藤島さんのセンサはほぼ規定値どおりですねが、さすが、イカれたMAPセンサは規格値から大きく外れてますね・・・つか、測定している間にも、同じ圧力でも段々と電圧は上昇気味だったので、この測定数値自体もあまり実態に合ってないんですけどね。本格的にこのMAPセンサはイカれてるわ・・・
#一旦5v付近に張り付くと、なかなか電圧下がらなかったりしたし。(^_^;)

 玉川さん藤島さん両名のセンサが、ほぼ規格値どおりな事は確認できたけれど、それよりも個人的に驚きだったのは、貰ってから10年近く放置してた大森の連成計が、意外にも正確だった事ですかね。(^_^;)

 さて、手元のMAPセンサはどーしようもなくイカれている事が判り、どーせ捨てる事になるので、ちょっとバラして見ますかね。
 裏を見るとネジが4本留まっているのだけれど、このネジを外しても蓋が開く気配は全くない。かなり強力な接着剤で、ガッチリと蓋が閉じている。

 どうせ捨てるものなので、カッターナイフで隙間を少し作って、そこにマイナスの貫通ドライバを当てて、トンカチでカンカンやったら、意外とアッサリ開いた。

 うむむ、なんか見慣れない感じの基盤です。部品が載っていない基盤パターンの部分も、色が濃かったり薄かったり。
#ちなみち、使われているハンダは、60W程度のコテではなかなか溶けなかったので、ちゃんとそれなりに熱くなる事を想定して高温ハンダを使っている模様。
 で、この状態だと肝心のセンサ部が見えないので、ケースから基盤をはがしてみると、台座のような白い部分まで一体でケースから外れた。
 裏返してみると・・・

 なんもないですね。この白い台座そのものが圧力センサ部って事ですね・・・分解するにあたって「あわよくば修理できるか?」とも思ってたけど、これでは完全に手がだせないわ。(^_^;)
 ゴミ箱直行確定です。