2008/01/20

 昨日、プラグを新品に交換するも、調子は戻らず。途方にくれているわけですが、ガレージVisionに持ち込むにしても、今日は休みでどうしようもないので、今日一日最後の悪あがきをする。

 プラグを変えた直後や、真っ黒になったのを磨いた直後は、調子の差はあるにせよ、調子が良くなるのは事実として判っている。
 なので、今日は、点火は大丈夫・・・という前提にたって、もう一度燃料系を見直してみる。

 燃圧は、燃圧計で計っていて規定どおりなので、この事実から、燃料ポンプと燃圧レギュレータはシロなのは確定。
 インジェクタそのものも、エンジンがかかっている時に、貫通ドライバを耳にあてると、定期的に音がしているので、少なくとも弁が閉じっぱなしとか開きっぱなしというのは無いと思われる。だいたいにして、全プラグとも均一に真っ黒なんだから、全部のインジェクタが同様にイカれるって事はないでしょう。

 ECUも予備に変えてみても症状が変わらないところを見るとシロと想像する。

 と、この状況で燃調が濃い・・・となれば、燃料噴射時間が長い・・・と想像できる。

 燃料の噴射時間(インジェクタの開弁時間)は、ECUで制御されているが、燃料が増量されるシチュエーションを考えると、

  a)エンジンが冷えてるとき
    マセの3vエンジンには、通常のインジェクタと別にコールドスタートインジェクタがついているわけではないので、冷えているときにはインジェクタの開弁時間が長くなるはず。

  b)ブーストがかかる等のエンジンに負荷がかかった時
    どんなROMチューンのサイト等にある燃調マップを見ても、回転数と負荷の多さにしたがって、燃料を増量するマップになっているので、たとえチューンされてなくてもマセでも当然そうなっているはず。

 これぐらいしか思いつかないが、(a)の状況をECUが判断するには、水温センサと吸気温度センサしかないよな、でも、水温センサ/吸気温度センサは既に配線/抵抗値共にチェック済みなので、これは問題ない・・・として、(b)の状況をECUが判断するには、マセのエンジンはDジェトロなのでMAPセンサ(吸気圧センサ)と、エンジン回転数を知る為のクランク/カムセンサだと思う。

 クランク/カムセンサは配線/抵抗値共にチェック済みだし、予備への交換も試している上、同じ信号がイグニッションECUに入っていて且つ点火はされてる事を考えればカム/クランクセンサはシロだと思う。

 でだ、はて・・・そーいや、

  「なんでMAPセンサって調べてないんだっけ?」

 エンジンがかかってるときに、コネクタを抜いたらエンジンが止まる事は確認しているので、センサへ給電はされてる事は確認済みだけれど、それだけで「正常」と思って、センサの出力までは確認してなかったな・・・と。
#なんて片手落ち・・・(^_^;)

 マセ3vエンジンのMAPセンサはマレリのAPS02/03というもの。
 データシートが無いと正常かどうかもわからないので、Webをググりまくって、APS02/03のデータシートを発見。
#APS05/01のデータシートなら、結構転がっているのだけれど、APS02/03は、結局オフィシャルサイトでは見つけれなかった。
#リンクを張ると、いつのまにか消えそうだし、かといってファイルをコピーしてローカルに置いて公開するのも著作権上マズそうなので、必要な方は「aps02_03-05_01.pdf」でググって下さいまし。
#・・・と思いましたが、一応、今見つかってるデータシートは、ココにリンクを纏めておきます。

 データシートを見ると、17KPaの時に250mV、216KPaの時に4750mV、その中間の116.5KPaの時に2500mVとなっている。
#22.61mV/KPaという直線グラフ。

 「う〜む、センサの名称は『Air pressure sensor, 2.0bar absolute』となっているし、マセはターボ車なんで負圧も正圧もあるはずなんだが、これは負圧だけのグラフなのか?」それとも、真ん中の116.5KPaの時が正負の中間なんだろーか?

 よく見方がわからないのがけれど、現物を測定してみて理解することにしましょ。
 で、インジェクションECUの蓋を開けて、MAPセンサの出力端子の電圧をテスターで確認すると、キーオンの状態で、2.44v。
 まだ、負圧も正圧もかかってないので、2.5vを境に、それ以下なら負圧、それ以上なら正圧と読むのが正しい臭い。

#後から判かりましたが、ウソです。MLMでこの話題で会話したところ、QP4にお乗りのジョニー中村さんから「1気圧=101.33KPaですかね」って。確かにこれだとツジツマあいます。私、ガッコウで勉強サボりすぎましたです。はい。(爆)
#なので、大気圧状態だと22.61mV x 101.33 = 2.3vぐらいが正常かと。
#やっぱ、壊れたMAPセンサなんかの実測値で想像してはいけませんね。(^_^;)

 で、エンジンをかけてみる。
#もちろん、プラグは綺麗に磨き済み。

 あれま・・・えらく調子が良い。なんか壊れてないみたい・・・MAPセンサの出力は1.2v程度を示している。
 確かにアイドリング状態は負圧なのでこの数値は正しいと思う。なんか、何も変えてないのに、今日は一発目からエンジンの調子が良くなってしまって、

 「もしかして直った?(なにもしてないけど)(^_^;)」

 と思ったのもつかの間、10秒ぐらいでやっぱ調子が悪くなった。
#そりゃそーだよね。なんもしてないんだもん。(^_^;)

 で、MAPセンサの出力を見てみると「4.84V!?」って、100KPaぐらいの正圧がかかってるときの電圧だよね。つか、データシートに書かれている0.25〜4.75vっていうレンジ外だし・・・
#パスカルってピンとこないので単位換算すると100KPa = 1.0bar = 1.02kgf/cm2
 確か222の最大ブースト圧って0.6kgf/cm2ぐらいだったと思うので、その1.5倍以上のブーストがかかってるかのような数字になってますね。
 多分ECUの燃調マップにはここまでは入ってないと思うけど、きっと燃料増量MAXだよな・・・そりゃ濃くなるわ。

 さて、なんとなく原因は見えたよーな気もするけど、MAPセンサは予備を持っていない・・・でも裏が取りたい・・・さーてどーしたものか。

 ECUから見れば、センサ出力だろーがなんだろーが、センサ入力の端子に「らしい」電圧がかかればOKだと思うので、

 「じゃ、擬似的にアイドリング状態の電圧を入力してやれば」

 というわけで、センサのコネクタは外して、替わりに、100KΩの可変抵抗を1つ用意。
#別に抵抗値はどんだけでも良いと思いますが、パーツ箱から手にとったら100KΩだっただけ。
 抵抗の両端は、センサ電源のGNDと+5vにつないで、真ん中の端子を、センサの出力にみたててECUに接続。

 可変抵抗による分圧で、出力が1.2v程度になるように調整してから、エンジン始動。
 今回は、これによる調子の良し悪しがハッキリわかるよう、あえてプラグは磨かないでそのまま試す。

 すると・・・「おっ・・・ちゃんとアイドリングしてますな」とはいえ、1.2v固定って事もあって少々不安定だけれど、どうやらエンジン不調の原因は、MAPセンサで確からしいそう。

 ちなみに、その後、MAPセンサにコネクタを繋いで計ったら、また正常に戻ってたけど、暫らくするとダメになる事を確認。やっぱ、コイツが犯人臭い。
#たまに正常に戻るとは・・・困った壊れ方しおって・・・(-_-;)

 はぁ、長かった戦いにもこれで終止符が打たれる事になるのか!?

 あとは部品の調達か・・・でも、この部品、純正で買うと高そうなんだよなぁ・・・。