「スピードメーターぴょんぴょん病」

 222,228,430,KARIF,SpyderZagatoなど、90年前後のビトルボ系で頻発する病で、スピードメータ針がぴょんぴょん跳ねます。(^_^;)

 ビトルボ系のスピードメータは、どちらかというと一般的なワイヤー式ではなく電気式なので、ミッションサイドに取付けられているスピードセンサからの電気信号で、メータを動かしています。
 「ぴょんぴょん」する原因のパターンは大きく2つあり、一つはどこかで接触不良を起こしている場合、もう一つは、ミッションサイドについているスピードセンサがイカれている場合。

 どちらなのか判別する方法は・・・

 メータナセルを「ペンッペンッ」と叩いてやると復活するような場合は典型的なメータナセル内での接触不良。(^_^;)
 また、これは自分では未確認なのだけれど、センサが生きているなら、停まっているのに針が動いたり、トルクをかけているときは振れが激しく、エンブレの時は安定している(もしくはその逆)といったことは無いと思います。このような症状の場合はおそらくはセンサがイカれてるのではないかと・・・
 あと、センサがイカれてる場合は、一度「ぴょんぴょん病」になったら勝手に正常に戻るということは無いと思います。

[接触不良の場合]

 この場合、困ったことに「ぴょんぴょん」の再現性が無い場合が多く。
 ある日突然、メータが止まり、あるとき何事もなかったように動き出す。
 またあるときは、「ぴょんぴょん」跳ねるといった具合だと思うので、接触不良おこしそうなポイント全てを一気にやってしまいましょう。(^_^;)

 確認ポイントは3箇所です。
 まずは楽なところで、ステアリングの軸とメータナセルの間にあるメータコントローラ。
 赤黒ツートンのプラスチック製の箱で、両サイドにコネクタが4コづつついています。
 このコネクタはいたるところに使われてますが、チープな作りでコネクタ金属部分は緩みやすく、また磨いてもすぐ表面が腐食してきます。(-_-;)

--テキトーな対策--
 とりあえずは、このコントローラにささっているコネクタ全てを一度外して、2、3回抜き差ししてみて、接触部分の腐食を取り除く。
#これだけ。(^_^;)

--マメな人向け対策--
 コントローラの全てのコネクタを取り外し、金属部分をペーパで磨き、接点復活剤を塗布、そして、ラジオペンチ等で開き気味になってる金属部分を閉じます。
 次にコントローラを外し、コントローラ側のコネクタ端子磨くのですが
 なかなか外しにくいです。おそらくエアコンの風を通すためのパイプが邪魔だと思うので、外してしまいましょう。ネジでとまっているわけではないので、引っ張れば外れます。
 あとは、コントローラの四隅にネジ穴がありますのでネジを確認して外します。
#私のは2本で止まってた・・・(^_^;)
#なのでホントは4本なのか2本なのかは不明。(^_^;)

 外れたら、金属端子をペーパで磨いて、接点復活剤を塗布。

 追記、この作業、やって損はないと思いますが、スピードメータぴょんぴょん病に関しては無関係なことが判明しました。
#スピード信号がこの赤黒ボックスを通っていない。

 次のポイントは、メータナセル内。
 ステアリングホイルは外さなくてもメータナセルを取り外すことは可能ですが、なれないうちはステアリングホイルをはずしてから作業したほうが良いかもしれません。
 ステアリングホイルは、ホイルセンターの皮が裏から4本のネジで固定されているので、それをハンドルを切りつつ取り外します。このとき停車したままで無理にハンドルを切ると、ステアリング軸の足元あたりの部分がねじ切れる恐れがあるらしいので、ちゃんとエンジンをかけて、車を動かしながらステアリングを切りましょう。
#私は最初知らずに無理矢理回してました(^_^;)、コワイコワイ。

 ホイルセンターが外れたら、あとはセンターナットを外して引っ張るだけです。
 が・・・外れない方も結構いるみたいですねぇ・・・
 多分、金槌などでセンターに「軽く」打撃を与えれば外れると思うのですが・・・

 あっ、ステアリングホイルを外す場合は、あとからはめる角度を間違えないように、ステアリングを真っ直ぐな状態にしてから抜いた方が良いです。

 さて、本題のメータナセルは、ナセル手前の両端に下からささっているネジ2本で固定されています。

 これを取り外すとナセルが中のメータごと外せます。
 まだ裏にコネクタが多数ささったままなので、外れたと思って不用意に引っ張ると壊れます。(^_^;)
 裏に直接繋がってるコネクタ(たしか左側に1つ、真中あたりに2つ、右側に4つだったと・・・)と、ブースト計用のホース、それにギボシ端子で繋がってる赤と青の配線を外せば取り外しは完了です。

 で、第2の接触不良のポイントですが、
 今外した、コネクタの部分です。
 見ればわかるかと思いますが、第1接触不良ポイントのコネクタと同じなので、対策方法も同じです。

 で、第3の接触不良ポイントは、
 メータパネルのスピードメータ単体部分とメータパネルの接続部分です。
 どうやら3つのポイントのうち、ここが最大の「キモ」らしく、たまたま他の方のメータナセルを外したときもココに修理の跡がありました。(^_^;)
 具体的には、メータパネルを裏から見ると、メータ単体が入っていると思われる出っ張りが二つありますね。
 そのスピードメータ側、つまり右側出っ張りに右側からフィルム基盤が伸びてきてると思います。スピードメータ本体を外すとわかるのですが、このフィルム基盤のハンダ付け部分からスピードメータ本体に向かって3本の金属串が延びています。スピードメータ本体は、それをメス型の金属で受けています。いわゆるコネクタ構造になっています。

 が、おどろいたことに、フィルム基盤から直接金属串にハンダ付けされているので、このコネクタ構造のオス側はちゃんと固定されていないわけです。(・o・)
#私のはビニールテープで「気持ち」固定されてましたが、焼け石に水。(^_^;)

 で、対策ですが、
--テキトーな対策--
 フィルム基盤の串がハンダ付けされてる辺りを、そのさきに金属コネクタがあること想像しつつ、上下に軽く動かして金属腐食をとり(とったつもりになる(^_^;))、ビニールテープをはって「気持ち」固定しておきます。
#これだけ。(^_^;)

--マメな人向け対策--
 本体策は結構メンドーです。(^_^;)
 まずはナセルからメータパネルを分離しなければなりません。
 ナセルからパネルを取り外すには、パネル裏の淵あたりにある、ネジ6本を取り外します。さらに、中心あたりにある小さめのネジを外します。
 これで、回りのツメを開きつつ、引っ張ればパネルを裏から取り外すことができます。
 このときくれぐれも、水温計、油圧計、燃料計、電圧計の針には触れないよう気をつけてください。非常に曲がりやすいです。ずれると調整がメンドーです・・・
#私も電圧計の針を知らないうちに曲げてしまっていて、ちょっと困りました。(^_^;)
#ただ、電圧計なので、テスタと見比べながら再調整可能でした。

 パネルが外れたら、やっとスピードメータ本体を取り外すことができます。
 裏からネジ4本で固定されているので、コレを外して、スピードメータ本体をパネルから取り外します。

 これでやっと、問題のコネクタ部分を目視できるようになります。(^_^;)
 完全に対策するには、このコネクタ構造を使わず、スピードメータ本体とパネル裏のフィルム基盤との間を3本の線で新たに配線してしまうことです。
#イーかげんな性格の私は、ここまでやってません。(^_^;)
 これが一番確実ですが、「オリジナル構造を残したい」という方は、コネクタ部分を磨いて、メス側のコネクタがキツくなるように閉めて、接点復活剤を塗布します。

 あとは逆の順序で戻して行きます。

 全部元にもどしたら、直ってることを祈って、試運転に出かけましょう。(^_^;)

追記、新たな接触不良ポイント

 ミッションの右側面に付いているセンサの平型コネクタが接触不良を起こすようです。
 私のマセ2号は、この部分の接触不良により、ぴょんぴょんしてました。
 対策は、コネクタを外して、磨いて、接点復活スプレーするだけです。

[センサがイカれてる場合]
 この状況には自分では遭遇したことがありませんが・・・交換する意外に道はないような気がします・・・
 交換も車の裏に潜らなければならず、ちょっとお手軽ではないですね・・・(-_-;)
 センサー自体はディーラー価格で1万程度のようです。あとは何処で交換するかですね・・・
#コーンズの工賃は聞く所によると、1万円/hらしいですから・・・(^_^;)

追記、センサはボルト一体型でミッションにねじ込んであるだけなので、32mmのメガネレンチかオープンレンチがあれば比較的簡単に取り外し交換することができます。(潜ることは必要ですけど・・・)