2005/02/06

 マセラティのキーは弱い・・・のか、私の持っているのがハズレなだけなのか、金属の磨耗が激しい。
 同じキーをカミさんも「一応」持っているのだけれど、その殆ど使われないソレと比べると、私の持っているのは、明らかに薄くなっている・・・
 以前、シャマル乗りの方で、キーが磨耗して、ドアがあけられなくなった・・・というのも目撃しているし、もーそろそろキーをなるべく使わないよう、労ってやらないとなぁ・・・などと思いつつ、キーレスエントリの導入を決意。
 
 いや、これは建前で、ホントは、買い物をしたときなど、ドアを開けないとトランクが開けられないのが不便で不便で・・・
#222は、トランクが外から開けられない。

 んで、相場はどんなもんかいのぉ〜と、オートバックスやオートウェーブとかでウォッチしていたのだけれど、どれもこれも、イモビとセットのデラックス仕様のばかり、値段もデラックス で、ビンボ人の懐にはキビし。(-_-;)
 でも、ヤフオクで「キーレス」で検索して見てみると、5800円で、私の条件(キーレス機能のみ)に合うものがコロがっている。
 どうやら、ヤフオクとはいえ、個人の一品物ではないようで、同じ物がいくつも出品されていて、いつでも手に入りそうな感じ。
 
 私は、ヤフオクで取引したことがなく、システムがよくわからないので、よくヤフオク取引をしている会社の後輩に頼んで落札してもらった。

 で、届いたのが以下。

 「Magicar FIA-820 」・・・調べてみると、韓国製らしい。
 ロック、ロック解除、以外にも、リモコンにはスイッチが計4つついており、多目的に使える2回路がある。
 ロック、ロック解除は、ハザードの点滅機能付だ。

 一応、代表的なメーカーの車は、配線パターンが出ているのだけれど、マセラティがあるわけもなく・・・それに、このボックス内の回路構成がわからないと、どーいう仕組みでスイッチングしているかわからないので、まずは、このエントリーシステムのスイッチ系回路から理解しないと。
取扱説明書には、内部がわかる判る説明がないし、回路構成によっては、テキトーに繋ぐとぶっ壊れるので。

 というわけで、分解します。(^_^;)

 回路を確認したところ、ロックとロック解除は、それぞれ15AまでOKなリレーが独立してついている。
 回路図で書くとこんな感じ。

 追加の2回路には、リレーはついておらず、スイッチオンで、信号がアースに接続されるようで、なにか(トランクとか)をスイッチングしたい場合は、別途リレーを接続する必要があるらしい。
#追加回路にリレーが必要な事は、取り扱いサイトにも書いてあるので、記述どおりな事を確認したまで。

 さて、ボックス内の配線もわかったところで、今度は車側の仕組みを調べないと・・・
 電磁ロックのリレーユニットは、助手席側のダッシュボードの裏側にある事は分かっているのだけれど、ドコをスイッチングしたら施錠・開錠ができるのかがわかっていない。これがわからないと、キーレスユニットを接続できません。
 
 んで、駐車場で、ボックスユニットを取り外します。
 いやぁ、これが、また、なかなかに手の届きにくい位置にナットで留めてあって、外すのはかなり苦しいッス。

 リレーユニットを分解するのもメンドーだし、中の回路を追うのはモットメンドーなので、まずはよーく構造を考えた上で想像してみる。
 マセのドアロックは、運転席側と助手席側が連動するようになっているだけで、国産車でよくあるような、「全ドアをロックするボタン」や「全ドアのロックを解除するボタン」という物は存在しない。
#あれば、そこにリレー繋ぐだけだから楽なんだけどねぇ・・・
 なので、片側のドアロックの動きによって、もう片側のロックを動かす為の信号制御が、ドアロックの電磁ユニットから発生しているはずで、左右、同じ動きをする事からも、ロックユニットに対する信号は共通化されていると想像する。
 具体的には、ロックユニットにつながっている線のどれかが、アース接地かハイレベルになったら、左右のドアに対して、施錠・開錠の信号が出るよな・・・と思う。
 
 というわけで、さしあたりハイレベル(12v)をかけるのはちょっと怖いので、ロックユニットにつながっている線を、片っ端からアース接地してみる。とはいっても5本しかないのですが・・・(^_^;)
 
 すると、あっさり、アース接地すると、施錠する端子と、開錠する端子が判明。
 以下のはロックユニットのコネクタですが、この、1番をアースに落とすと開錠、2番をアースの落とすと施錠になるようです。

 で、この回路を、バカ正直に配線すると、
 電源のプラスマイナスで2本、左右ウインカランプ用に2本、ロック解除用に2本、ロック施錠用に2本、トランク用に1本、その上、トランク用は、リレーを外付けして、そこから、2本伸びる事になるので、
 車に対して、計10本の配線をしなくてはならないのだけれど、ロックの施錠・開錠はアース制御、トランクは+12V制御、とわかっているし、手元に12v10Aまでいける比較的小さめのリレーもあるので、キーレスユニット内で、できるだけ配線しておく。

 これで、車への配線の数は、電源のプラスマイナスで2本、左右ウインカランプ用に2本、ロック解除用に1本(リモコンスイッチオンで、アース接地)、ロック施錠用に1本(リモコンスイッチオンで、アース接地)、トランク用に1本(リモコンスイッチオンで、+12v出力)の計7本まで減る。
 
 では、実際に配線します。
 プラス電源は、バッテリ常駐電源である必要があるのだけれど、以前、リレーつきアクセサリ電源にした際に、バッテリから直接線を引っ張ってきているので、そこに接続、マイナス電源は、その辺のテキトーなボルト(ECUの固定ネジ)に接続、ロック開錠・施錠の配線は、先ほど試して判明しドアロックユニットの施錠・開錠端子にそれぞれ接続。
 
 一応、これだけで、リモコンドアロックが動くはず。
 
 セットアップして(キーレスユニットにリモコンを登録する作業)、おもむろにリモコンを操作してみる・・・リモコンの施錠ボタンを押したとたん、「ガチャ」っと音がして、ドアロックが閉じた。そして開錠ボタン・・・また「ガチャ」っと音がしてロックが開錠。
 
 「よしよし」
 
 というわけで、基本動作の確認はできたので、残りの配線を・・・
 マセの実態配線図か追ったところ、「ウインカ右」「ウインカ左」は、ヒューズボックスの以下の位置にそれぞれ接続。

 右ウインカ:ヒューズボックス室内側右下のコネクタの左から4番目
 左ウインカ:ヒューズボックス室内側右下のコネクタの左から2番目

 「トランク」は、ヒューズボックスあたりに、赤黄配線の中継端子があるので、そこに接続。

 これで無事、全ての配線が完了。

 リモコンの施錠ボタンで、ロックされると同時にハザードが1回点滅、開錠されると2回点滅。トランクボタンは2秒押しでトランクが開く事を確認。あとは、キーレスユニットを助手席足元の隙間に押し込んで作業完了。(^_^;)
 家に戻るついでに、どれくらい離れていても大丈夫か確認してみた。
 
 車から離れつつ、リモコンを操作してみると、10m、20m、30m・・・直視できる位置なら、これくらいはなれていても大丈夫なようで、なかなかの強電ぐあい。
 
 ふふ、また一歩、現代車に近づいたな。