2003/08/03

 どうやら梅雨明けしたらしい。メチャメチャ暑い。(-_-;)
 こんなときは家の中での作業に限る。
 とは言っても、昼間はどんなに暑くても、ウチは、よほどの事がない限りエアコンはつけないのであった。
#節約節約
 というわけで、冷房装置は扇風機のみなのだけれど、それでも炎天下に比べれば天国ッス。(^_^;)

 さて、今日はカムケースの組上げと、シム調整にむけた、カム−バルブリフタ間の隙間測定をする。

 扇風機の前に「どっかり」と腰をおろして、目の前に新聞紙を敷く。今までオイルを塗って保管しておいたカムを、ダンボールの中から引っ張り出し。カムケースと、カムスプロケットハウジングも新聞紙の上に置く。
 それに、新品のボルト、新品のカムシャフトシール、新品のOリングも袋から取り出し、準備OK。

 まずは、カムシャフトシールの打ち込みから。
 カムスプロケットハウジングにシールリングをあてて、プラスチックハンマーで打ち込む・・・と行きたいとこだけど、プラハンは持ってないので、代わりに木製ハンマーを使う。

 斜めに入ったり、歪んだりしないように、少しずつカンカンと打ち込んでいく。
 これを左右2つ分やる。

 次に、カムケースの背面部分に取り付ける、ブローバイガスの出口部分のプラスチック部品を取り付ける。もちろんOリングは忘れない。
 続いて、カムケースの内側と、カムシャフトにオイルをヌリヌリして。前側からカムシャフトをカムケースに差し込む。
 そして、Oリングを間に挟む形でカムスプロケットハウジングにカムシャフトを挿す。あとは、固定用の三日月板を入れてボルト締めて出来上がり。
 カムスプロケハウジングの固定ボルトは、中心からズレると、カムシャフトの回りが悪くなるので、3本をまんべんなく締め込む。

 これを左右2つ分やる。

 

 これで、カムケースは組みあがったので、ヘッド本体と組み合わせてカム−バルブリフタ間の隙間測定に入る。

 新品のカムケースガスケットを挟んで、シムとバルブリフタを取り付け、ヘッド本体とカムケースを合体。
 そして、カムとバルブリフターの間にシネックスゲージを入れて隙間を測定します。

 ココで問題なのは、マセの3バルブエンジンは、排気側のバルブの駆動方法は普通のインナーシムタイプなのだけれど、吸気側がちょっとトリッキーで、2つのバルブの頭にはそれぞれシムが付いていて、その2つを1つのバルブリフターの両端で同時に押すという構造になっている。
 なので、吸気側のシム調整をする場合、片側ずつ測定しないといけない。

 隙間測定手順としては、

  ・排気バルブのシムと、吸気内側のシムを取り付けて隙間測定
  ・吸気内側のシムを外して、代わりに吸気外側のシムを取り付けて隙間測定

 と、最低2回はヘッド本体とカムケースの組み付けを行わないといけない。
 但し・・・全てのバルブが完全に閉じるような(全てのバルブの隙間が測定できるような)カム位置は無いので、さらに最低2回は組み付けを行う必要がある。

 こんな手順で隙間を測定した結果が以下。

気筒 排気側 吸気内側 吸気外側
1 0.3y 0.3kk 0.3k-
2 0.25y 0.35k 0.35k-
3 0.3y 0.3kk 0.3y
4 0.25 0.3y 0.3y
5 0.25 0.35k 0.35kk
6 0.25y 0.3y 0.3y

 うぅ、一応、規定値は排気側0.4mm、吸気0.3mmなので・・・排気側は全部規定より狭いッスね・・・
#マニュアルには、4Vエンジンのは0.4±0.04とかっていう書き方がしてあるのに、2800ccの3vエンジンは、「0.4+0.45」「0.3+0.35」って書いてあって・・・「う〜ん、どーいう意味?」って感じッス。とりあえず、0.4、0.3だと思ってますが・・・(^_^;)

 ちなみに、「k」とか「y」とか書いてあるのは・・・シネックスゲージが0.05刻みしかないのでそれより細かい精度で隙間の大きさを知るために、入るには入るけれど、入れたときの感触を表現している。(^_^;)
 「k」はキツい、「y」はユルい。「kk」はキツキツ、「k-」はチョットキツい・・・という表現です。
 これを踏まえたうえで、ザックリと「気持ち」で数値換算すると

kk -0.03
k -0.02
k- -0.01
y +0.01

 んな感じでしょうか。(^_^;)、この数値で全体を換算すると、今現在の隙間は、

気筒 排気側 吸気内側 吸気外側
1 0.31 0.27 0.29
2 0.26 0.33 0.34
3 0.31 0.27 0.31
4 0.25 0.31 0.31
5 0.25 0.33 0.32
6 0.26 0.31 0.31

 この数値と、先日測定したシムの幅から、規定値の排気0.4mm、吸気0.3mmを実現する為に必要なシムは以下となる。

現在ハマっているシムが以下なので、

気筒 排気側 吸気内側 吸気外側
1 3.435 3.051 2.957
2 3.376 2.955 3.066
3 3.198 3.102 3.078
4 3.290 2.890 3.028
5 3.142 2.937 2.937
6 3.210 2.998 2.980


規定の0.4、0.3から今の隙間の値を引いた値を、今のシム幅から引くと、必要なシム幅がわかる。それが以下。

気筒 排気側 吸気内側 吸気外側
1 3.345 3.021 2.947
2 3.236 2.985 3.106
3 3.108 3.072 3.088
4 3.140 2.900 3.038
5 2.992 2.967 2.957
6 3.070 3.008 2.990


 う〜む、こっからはパズルですな・・・とりあえず、1/1000の位は無視するとして、±0.04ぐらいの範囲で、入れ替えで揃いそうなのは・・・(青い部分がなんとかなりそーなヤツ)

気筒 排気側 吸気内側 吸気外側
1 3.345o 3.021o 2.947o
2 3.236o 2.985o 3.106
3 3.108o 3.072o 3.088
4 3.140o 2.900o 3.038o
5 2.992o 2.967o 2.957o
6 3.070o 3.008 2.990o


 ん・・・結構合うな・・・にしても、吸気側は、片側外して測定すると、バルブリフターが傾いているかのようにリフターの回りがシブくなるので、こりゃ、もう一度計りなおした方がイイかなぁ・・・