2003/03/01
さて、今日から本格的に、ヘッドOHの開始です。
駐車場で作業するわけにもいかないので、とりあえず、ヘッドを部屋に持ち込む。
油まみれな状態なので、カミさんはかなりイヤな顔をしたけれど、こればっかりは、しかたないッス。
絨毯の上に、ビニールシートと新聞紙を敷いて、その上にヘッドを置く。
とりあえず、左バンク側から・・・まずカムカバーを外します。
次にシムが落ちないように、慎重にカムケースを外します。
シムは、ちゃんと元の場所がわかるように、ケースに入れておきます。
カムケース側のバルブリフターも、抜いた場所がわかるようにケースにいれておきます。
んで、ここでバルブスプリングコンプレッサの登場。
バルブを挟んで、締め付けるのだけれど、コッターがバルブスプリングのアッパーシートにガッチリ食い込んでいるので、ちょっと締め付けたら、上側からプラスチックハンマーで、軽くたたいて、コッターの固着を外しておく。
それから、本格的にグイグイ締めこんでいくと、「ポロン」とコッターを外れる。
コッターが外れたら、スプリングコンプレッサを外して、スプリングアッパーシートと、スプリング、ロアシートを取り外し、バルブをバルブガイドから抜く。
取り外した物は、ちゃんと元の場所に戻せるように、バルブ毎にケースに入れておく。
にしてもこれが18回・・・メンドくせー。(-_-;)
同じように、作業を進め、4個目にとりかかったあたりで、スプリングコンプレッサのネジが噛んでしまって、前にも後ろにも進めなくなってしまった。
「むぅ、さすがに安物だったか・・・こんなに早くイカれるとは困ったな・・・」
かなり悩んだ挙句「ピカッ」とひらめいた。
ブレーキシリンダを押し縮める為の工具を間に挟んで使う。かなり使いにくいけど、なんとか片バンク分の9本のバルブは外す事ができた。
にしても汚れている。特に、外側のインテークバルブの汚れが酷い。
続いて、バルブステムシールの取り外し。
9個のバルブステムシールの内、7つは、簡単に指で取り外す事ができた。
#元のエンジン、こんな状態でよく白煙も吹かずに動いてたな・・・
んで、残った2つなのだけれど・・・取れまへん。(-_-;)
バルブガイドに挿さっているので、マイナスドライバとかで無理にコジるわけにもいかんし・・・さーて困った。
「なんか無いかな?」
と工具袋や工具箱を漁って、ない知恵を絞る。
結果、Cリングの脱着に使用するプライヤの先がL字に曲がっているアタッチメントを使って、引き抜いた。
#後日、ガレージVisionの本間さんに聞いたら、普通のプライヤを使って回しながら取るとの事・・・その手があったか!
あと、ヘッド部に残っているのは、エキマニスタッドボルトだけだ。
先日、ヘッドを取り外した時、左バンクは、6本のエキマニスタッドボルトの内、4本がエキマニナット固着で、スタッドボルトごと抜けてきたので、残っているのは2本だけ。
スタッドボルトプーラーなどは持っていないので、ダブルナットで外します。
んが・・・スンゲーきついです。ダブルなっとが共回りするし、共回りしないようにキツく締めても、回しにくいし・・・
めちゃめちゃ苦労して2本を取り外しました。(-_-;)
#右バンクは、4本も残ってるんだよなぁ・・・憂鬱。
これで、ヘッド部分のバラしは終わったので、脇に避けておいて、続いて、カムケースのバラシに入る。
まず、デスビを取り外します。
デスビはボルト一本で留まっている。簡単に外れるのだけれど、なにも考えずに抜いてしまうと、あとから困るので、一応、挿さっている角度をマーキングした上で、写真を取っておいて、それから取り外す。
続いて、カムスプロケットの取り外し。かなり強力なボルトで固定されているので、スプロケを固定するSSTを持っていない私には、インパクトレンチを使うしか手がない。
ベランダでエアコンプレッサを「ポコポコ」と動かして、エアホースを部屋まで引き込む。
んで、スプロケを手で押さえつつ、インパクトで「カンッカンッギュゥ〜ン」とネジを緩める。エアコンプレッサを使うのは、この部分だけなので、ついでに右バンクのカムスプロケットも外して置く。
#いやぁ、インパクトレンチがあると楽チンだわ〜
ちなみに、電動モーターのドリルドライバーと違って、ハンマー式なので、回る部分を手で押さえながらインパクトしても、インパクトレンチの回転で手が巻き込まれる・・・なんて事にはなりません。
#試すのは自己責任ですよー。
以前、オルタネータのプーリーを脱着した時も、最初は、巻き込まれるのが怖くて、ベルトをプーリーに巻いて固定した上で、おっかなびっくり、インパクトレンチを使っていたのだけれど、どうやら手で直接押さえていても大丈夫そうだとわかったので、それ以後、この手の物を外す時は、手で押さえてます。
スプロケを外したら、スプロケハウジングを固定している3本のボルトを取り外し、ついでに、カムケース後ろ側のブローバイガスが出る部分も3本のボルトを取り外して、スプロケハウジングごとカムを慎重に引き抜く。
カムとカムスプロケハウジングは、半月板で固定されているので、半月板を取り外して、ハウジングからカムを抜く。
ハウジングには、カムシャフトシールがハマっているので、シールプーラーで、「スカッ」と外します。
ちなみに、ここまで作業が進んで、ある事に気が付く。
カムスプロケハウジングとカムケースの間のOリングの部分や、各ボルト部分もだけれど、やけに液体パッキンが多用されている。
このせいで、各部をキレイにするのが大変なのだけれど・・・さっきのバルブステムシールの緩みとイイ・・・
「もしかして、このヘッド・・・1度OHされてる?」
と思い始めた。
#ドーセ、OHするんだから関係ないんだけど。(^_^;)
さーて、これで、片バンク分は、全て部品をバラしたので、洗浄に入ります。
ホントは、両バンクともバラしてから洗浄したいのだけれど、洗浄ケースが、昔使っていたプラスチックの衣装ケースなので、大きさ的に片バンク分しか入らないのよねぇ〜。
洗浄するパーツを、衣装ケースに配置して、サンエスK1の6%溶液に漬ける。
最初、どれくらい要るかわからなかったので、とりあえず500gのサンエスK1を二袋買ったのだけれど、片バンクが漬かる量を作ったら、全部なくなってしまった・・・むぅ、もう片バンク残ってるから、明日朝一番で買いに行かないと・・・
この時点ですでに夕方・・・油まみれの片バンクが部屋に置いたままだけれど、時間切れなので、ここで今日の作業は終わり・・・続きは明日ですな。